シニア社員の活用/ビルメンでは

シニア社員の活用/ビルメンでは

長年培った豊富な経験や知識・技術を備えたシニア社員は、次の世代を育てる役割をもっています。

 

少子高齢化が進む現社会の各企業では、70歳まで就業年を伸ばしていることから働くシニアが徐々に増え、シニアの社員に求められる役割も大きくなり、人材難に悩む企業にとって活性化を図る欠かせない存在となりつつあります。

 

シニアにとっても生涯現役を目指して恰好の活躍の場となります。シニア社員を活用させるうえでの課題と効果的な方法について述べてみます。

 

過去最高となった就業高齢者

 

現在就業している高齢者は増加しています。

 

総務省が行った労働力調査によると2022年度、65歳以上の就業者数は912万人と過去最高に。65歳以上の人口に占める就業者の割合も25.2%と増加傾向です。特に65~69歳の就業率は11年連続して上昇しており、5割を超えています(2023年4月4日読売新聞記事より)。

 

高齢者の就業が多くなった背景には、少子化による若手世代の就業者が減少によって高齢者が働き手として見直されてきたことがあります。

 

2021年4月1日には改正高年齢者雇用安定法が施行され、70歳までの就業機会の確保が企業の努力義務となりました。

 

シニア社員活用のメリット

 

・若手社員の手本となる

経験値や技術を備えたシニア社員を雇用することによって、新人社員や若手社員はこれまで培ってきたスキルを伝授される機会を得ることができます。また、相談相手としても有効であり、重要な意味合いをもっていると言えるでしょう。

 

・人手不足の解消

専門職として長年勤務してきたシニア社員は、経験してきた分野での長期的な人材確保に繋がり、低コストで新人社員の育成を行え、生産性の維持に貢献できます。

※シニア写真は定年が近い、または定年を超えているため「短期的な」人材確保にならないか? 新人教育によって長期的な人員確保ができるということ?

 

・豊富なネットワークの活用

シニア社員は現役時代に培った経験則や人脈など様々なネットワークを持っています。これは会社にとっても重要な財産となります。後に続く社員にとってもそのようなネットワークを引き継ぎ、新たな事業展開に結び付くきっかけともなるのです。

 

シニア社員活用の課題

 

シニア社員の再雇用には安全環境の整備が必要となります。

 

就労する高齢者が増えたことにより課題となるのが、高齢になればなるほど体力の衰えや健康面に注意を払わなければなりません。

個人差がありますが、安全な環境に配慮することが必要となります。

ちなみに60歳以上の労働災害は年間約4万件の報告があり、これも増加傾向となっています。

 

高齢者は自身の衰えを自覚し、健康面に気を配ることが大切です。

企業側にとっても多様な高齢者の特性を把握し、配慮ある職務を設けることと安全な環境整備が求められます。

 

シニア社員の活用を求める重要なポイントは、シニア社員に期待する役割を明確に伝えることです。

シニア社員をただ単に雇用を継続するだけではモチベーションの低下に繋がります。

会社側はシニア社員に責任ある仕事に関して十分な話し合いを行い、適切な役割を担ってもらうことによりモチベーションを高めて長期的な活躍につなげることになります。

 

ビルメンテナンス企業でのシニア社員の活用は

 

ビルメンテナンス業界でも慢性的な人手不足が懸案事項となっていますが、シニア世代の再就職先として人気度が高くなっています。

ビルメン企業側でも経験と資格を持ったシニア世代の定年制の延長や再雇用する傾向ともなっています。

 

シニア世代にとっては、企業側との話し合いによって要望した勤務形態を受け入れてもらうことにより、現役時より今後のライフスタイルに合った働き方ができるメリットがあります。

 

ビルメンとしての経験や技術などのスキルがあれば、職場環境が一変してもそれほど業務内容に変わりがないので、即戦力として働くことができ、現役社員に対しても教示できる役割も担えます。

 

また、ビルメンテナンス業務に必要となる経験や難解な試験によって取得できる種々な資格(ビルメンに関する国家資格含む)も継続して活かすことができます。

 

■まとめ

ビルメンテナンス業務の第一線で活躍してきたシニア社員は、その業務の工程や経験及び資格を有した技術はまだまだ有効に活かすことが可能です。

後に続く社員の人材育成にも大いに役立つことでしょう。

 

企業にとっても少子高齢化による人手不足を補う利点と、せっかく技術力のある資格を有したシニア人材を再雇用して有効に活用していくことが重要な指針といって良いでしょう。

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