ご相談者:Dさん(56)社長
わざわざ自社を訪ねてくれた方に対して、「いらっしゃいませ」「ようこそお越しくださいました」などの気持ちを伝えるため、その場にいる全員が立ち上がって声をかける、歓迎を伝える一つの方法です。
予期せぬ方法での歓迎は、驚きとともに忘れられないほどのインパクトがあります。
実施にはさまざまな制約があり、どの職場でもできるわけではない方法です。
人数の規模にもよります。つまり“一斉に立ち上がって挨拶”という行為があれば感じがよいわけではないと思います。歓迎を伝えること、皆がそういう気持ちを持っていること、そこを指揮すべきです。
まずは社長であるDさんが感じよい会社にしたいと心底思うことが第一歩です。そう思っている今は、すでに一歩を踏み出しています。
では、更にどのように進めていけばよいのか。
●その1:徹底すること
今の思いをご自身の中で反芻し、絶対感じのよい会社にすると決めてください。
ブレない思いを持ち続けてください。朝令暮改のような気まぐれでは、誰もついて来てはくれません。
●その2:社員全員にDさんの意思を伝えること
“感じのよい会社”とはどういうもので、こうしていきたいという青写真を伝えてください。
そして、そのために社員にして欲しいこと、するべきことを伝えてください。Dさんの会社に合う方法を考えてください。
モノマネでは、やはり説得力はありません。
●その3:実行する
決めたことを粛々と行います。やると決めたら、やります。やり続けます。修正はしても妥協はしてはダメです。
以上の3ステップで肝心なことは青写真をどう描くか、です。ここにはDさん自身の価値観や信念などが大きく反映されます。
目的は明確です。目標を定めます。何を、どのように、いつまでに、どこまでが目標です。
水は低い方へと流れます。人はやらされている感覚が強いとやがて目的を見失い、形骸化し、最終的にはやらなくなってしまいます。
継続は力なり。続けていく工夫も、やがて必要になります。
著者
川崎美紀(かわさきみき)
研修講師 オフィス リバー
国際線CAとして活躍後JALアカデミーのインストラクターに転職。同時に個人事務所を立ち上げ、全国各地でマナー研修や講演を行う。2012年独立。CDA(キャリア・ディベロップメント・アドバイザー)、キャリアコンサルタント資格を取得し、キャリアカウンセリングにも従事している。著書に『川崎美紀のSMILE通信 きょうもおもてなし日和』(クリーンシステム科学研究所 発行)がある
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