最高の労働環境提供を清掃ロボットがサポート
J-QuAD DYNAMICS/『RULO Biz』導入事例
現代のオフィスでは、快適な環境づくりが業務効率や従業員の健康を向上させる大切な要素となっています。
今回、日本橋三越前の超高層ビル「コレド室町2」に本社オフィスを構える株式会社J-QuAD DYNAMICSがパナソニックの業務用小型ロボット掃除機『RULO Biz』を導入した事例を通じて、その経緯と効果を確認してみましょう。
現場の特性とその課題
株式会社J-QuAD DYNAMICSはトヨタグループの株式会社アイシン、株式会社アドヴィックス、株式会社ジェイテクト、株式会社デンソーが出資をして設立された合弁会社。
部品メーカーである4社の技術的知見を集結し、自動運転・車両運動制御のための統合制御ソフトウェアを開発しています。
東京日本橋の東京オフィスと、愛知県刈谷市にある刈谷オフィスの2つの拠点を有していますが、いずれも2020年4月以降、新型コロナウィルスのまん延により、リモートワークが急速に普及。
それまでは自分たちのオフィスは自分たちできれいにするというポリシーからチームごとに社内清掃を行うといったルールを設けており、隅々まで掃除の手が行き届いた職場環境を維持できていました。
しかし、勤務形態の変化にともない、在宅勤務社員が増えたことで清掃がままならない期間が続き、チリやほこりが目立たないカーペットフロアの衛生面が課題となってきました。
トイレ、廊下といった共用部はビルメンテナンスが会社清掃を担当しており、外注化も検討されましたが、コスト的に見合わなかったため、同社でバックオフィス業務を担当する経営管理部アドミニ課がロボットによる清掃作業の自動化について検討をスタートすることになったのです。
清掃の自動化に向けた準備
清掃の自動化を実現するため、アドミニ課はオフィス内の清掃業務にかかるコストを計算。
従来、1部署8~10人がオフィス内の清掃担当エリアを隔週で15分清掃しており、1か月300分×7部署、1年では3,600分×7部署もの時間が清掃に費やされていました。
これを社員の人件費に換算することで、ロボット導入によって十分な費用対効果が得られることが示され、外注費用よりも大幅なコスト削減が期待できることが分かりました。
また、人件費は年々上昇する一方で、ロボットのコストは長期的に運用するほど減少するという点もアピール材料になったといいます。
さらに、清掃の自動化が品質管理面でも有益であることを示すため、ダストボックスを確認し、その中にどれだけの汚れが取り除かれたかを検証しました。
結果として、ロボットによる清掃で十分な品質が担保できることが確認され、清掃の自動化提案は社内でスムーズに通過することになりました。
『RULO Biz』が選ばれた理由
当初、他社の中型清掃ロボットを使用していましたが、デスク間の通路に椅子が少しはみ出ているだけでも、それが障害となってロボットが迂回できず、その場で停止するケースが頻発しました。
また、ロボットのサイズと稼働音が思いのほか大きく、日中の稼働ができず深夜に稼働させることに。
週に2~3回清掃させるものの、8割の確率で途中で止まってしまい、翌朝にリプレイスが効かないという難点がありました。
さらに、翌朝の出社時に途中で止まったものを定位置に戻して充電をしなければならないことも工数であり、清潔なフロア維持と清掃効率化のために導入したはずのロボットが思惑通りに機能せず、自動化の目的は達成されませんでした。
そこで、より小型で高性能なロボットを探していたところ、たどり着いたのが『RULO Biz』です。小回りが利くこと、東京オフィスと刈谷オフィスの両拠点での導入が可能だったこと、両拠点における清掃ルート設定をパナソニックがサポートするといったトータルでの利便性の良さが導入の決め手になったと言います。
2022年6月に『RULO Biz』のサイトから問い合わせ、同年7~8月には現場でテスト試走・評価が行われ、11月から契約および運用が開始されました。
「とくに7~8月には、パナソニックの営業担当者と何度も打ち合わせを行いましたね。オフィスのレイアウト提供や清掃希望範囲を伝えたところ、台数に応じた清掃ルート、充電台の設置場所、およびシフトについての提案を受けました。清掃ルート設定には高度なスキルが必要だったため、パナソニックの担当者に対応してもらいました。導入後は清掃ロボットの機能や管理画面の基本的な利用方法について、対面やオンラインで複数回のレクチャーがあるなど、導入でつまづくことはありませんでした」
アドミニ課の導入担当者は導入の最初から最後まで終始細やかなフォローがあり、安心して導入できたと語ります。
『RULO Biz』の運用方法:
現在『RULO Biz』は東京、刈谷の各オフィスで3台ずつ導入。
1台あたりの清掃範囲が200㎡のため、月曜から金曜までの1週間でオフィスの各エリアを2回清掃できています。
扉で仕切られた会議室内を清掃させるための移動やゴミ出しの工数を考慮すると、3台がバランスの良い数だったのです。
作業開始時間は毎晩0時で、朝には作業が終了し、充電台に戻っています。稼働日程を事前に設定しておけば自動で開始、管理画面から遠隔操作も可能です。
問題発生時の確認と対応は基本的に総務担当者が行いますが、必要なのは作業完了後のゴミ捨てだけで、まれにブラシのゴミ落とし作業が発生する程度。
一度、『RULO Biz』の吸い込み口に輪ゴムが絡まり、使用停止になったことがありましたが、管理画面で気づくことができ、すぐに解決できたと言います。
また、大きなケーブルに乗り上げると止まってしまうことがあるため、配線を工夫したり、会議室のケーブルの多い場所のみロボットでの清掃を避けるようにする必要がありそうです。
『RULO Biz』の導入で社内清掃はどう変わった?
「机の間など狭いスペースもきれいに清掃してくれるため、非常に便利です。充電台の前で停止することもありますが、基本的には自動で定位置に戻って充電し、稼働を繰り返してくれるので、手間がかからず助かっています。小型なので手に持って移動するのも楽というのもありがたいですね」
このように、J-QuAD DYNAMICSに受け入れられた『RULO Biz』。以前は社内清掃が不十分でカーペット床の衛生面に課題がありましたが、『RULO Biz』により床が格段に綺麗になりました。3月から社内清掃の見直しを行う際も『RULO Biz』のおかげで作業を簡素化・短縮できたそうです。
「床掃除はロボットの方が得意ですね。人の場合、掃除しているつもりでも完全にはできていないことが多いのですが、ロボットはきちんとムラなく清掃してくれます。床はロボットが作業する場所だと考えるようになりました」と語るアドミニ課の導入担当者。
今後も『RULO Biz』を活用して社内清掃をサポートし、最高の衛生環境の提供を目指していくと言います。
株式会社J-QuAD DYNAMICSの事例を通して、業務用小型清掃ロボット『RULO Biz』の導入効果が明らかになりました。
効率的な清掃業務を実現し、従業員の負担軽減に貢献しています。
今後もパナソニックの『RULO Biz』は、オフィス環境の改善を促す有益なツールとして、多くの企業に貢献が期待されます。
オフィス清掃の効率化や従業員の負担軽減を目指す企業にとって、検討すべき製品だと断言できます。
■導入現場紹介
株式会社J-QuAD DYNAMICS
自動運転ソフトウェアの開発会社。日本生まれの自動車部品メーカーの4社の高い品質を生かした車両統合制御システムによって、より良いクルマづくり、安心安全でスマートなモビリティ社会の実現を牽引する。
『RULO Biz』センサを用いた障害物認識、ルート判断、自動清掃の動作プロセスに近似性を感じているという。
本社
住所 〒103-0022 東京都中央区日本橋室町2-3-1 室町古河三井ビルディング 15階
刈谷支社
住所 〒448-8661 愛知県刈谷市昭和町1-1
URL https://www.j-quad.co.jp/
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