どちらも本人の意思に関係なく、個人の意思主張を変えるものとなります。
同じ意味合いでどちらも似たような言葉なので、同じ言葉かと思うかもしれませんがそうではありません。
洗脳とマインドコントロールの違いを知るには、それぞれの言葉の意味合いを理解する必要があります。
今回は洗脳マインドコントロールの概要、それぞれの違いについて解説します。
洗脳・マインドコントロールとは
ここでは、洗脳とマインドコントロールについて説明します。
洗脳とは
洗脳は個人の価値観や思想を根本的に変えることであり、自分と同じような発想にするのが目的です。
自分と同じような発想に変えるために、さまざまな方法で相手の精神に作用させることになります。
同じような発想にすることで相手を完全に支配して、言いなりにして相手を従わせます。
相手を完全に支配するための洗脳は言葉で丁寧に語りかけ、徐々に考えを植え付けていくことがほとんどです。
言葉だけで洗脳状態にならない場合、暴力的手段を用いて恐怖心で心を支配しようとします。
暴力による恐怖心が植えつけられることで、「暴力を振るわれたくない」という気持ちになり、その人の言うことを聞き入れるようになります。
マインドコントロールとは
マインドコントロールは他者の心理状態を何らかの方法で制御して、個人の価値観や思想を特定の意思や目的に誘導することです。
マインドコントロールの方法は人によって異なりますが、言葉や行動で心を制御することがほとんどです。
状に訴えられるような内容、巧みな話術を駆使して心の隙に入り込み、次第に心が変容します。
マインドコントロールは他社を支配する目的で利用する人もいますが、やる気向上ポジティブシンキングなどにも利用されることがあります。
洗脳・マインドコントロールの違い
ここでは、洗脳・マインドコントロールの2つの違いについて説明します。
- 強制性の有無
- 心理操作の方法
それぞれ説明しますね。
強制性の有無
洗脳とマインドコントロールはどちらも「本人の意思に関係なく、個人の意思主張を変えること」ですが、強制性の有無に大きな違いがあります。
洗脳は強制を伴う行為であり、マインドコントロールには強制を伴う行為はありません。
洗脳は監禁や拘束などの暴力的手段を用いて、本人が望まない環境や状況で極限状態に追い込むことになります。
これによって過度なストレスがかかり、元々の人格を破壊し洗脳者の思想を受け入れなければならない状態になります。
ストレスから逃れるために受け入れた方が「楽だ」と考えるようになり、徐々に支配・コントロールされるようになるでしょう。
マインドコントロールは暴力的手段を用いることはないので、肉体的ストレスを受けることは少ないでしょう。
心理操作の方法
洗脳とマインドコントロールの違いには、心理操作の方法も挙げられます。
洗脳は暴力的手段を用いて支配することになりますが、マインドコントロールは自発的に支配されるように心理操作を行ないます。
丁寧な言葉遣いや話術を駆使することで他社をコントロールすることになりますが、すべての人が支配されるわけではありません。
このような場合、恐怖や不安を煽るような言動によって心理的抑圧を図ることもあります。
一部のカルト教団も他社の恐怖や不安心を煽ることで、思考をコントロールして事件化に発展したこともあります。
心理操作において、洗脳は肉体的抑圧による支配、マインドコントロールは心理的抑圧による支配だといえるでしょう。
洗脳・マインドコントロールの危険性
洗脳やマインドコントロールは心理的支配や思考誘導となるので、悪用することで犯罪などのトラブルに巻き込まれることがあります。
個人の意思に関係なく支配されてしまうので、通常であれば「間違い」と気付けるような行為でも正当化される可能性があります。
犯罪などのトラブルが正当化されることで、無差別テロなどの凶行にも抵抗を感じなくなるでしょう。
洗脳やマインドコントロールは悪用されることで、犯罪などのトラブルになる可能性があることを認識しておくことが重要です。
まとめ
洗脳とマインドコントロールはどちらも「本人の意思に関係なく、個人の意思主張を変えること」ですが、大まかな概要はそれぞれ異なります。
洗脳は個人の価値観や思想を根本的に変えることであり、自分と同じような発想にするのが目的です。
マインドコントロールは他者の心理状態を何らかの方法で制御して、個人の価値観や思想を特定の意思や目的に誘導することです。
これらは「強制性の有無」「心理操作の方法」の2点で違いがあり、悪用されることで犯罪などのトラブルになる可能性もあります。