公益社団法人全国ビルメンテナンス協会と一般社団法人日本能率協会が共催する、国内最大規模のビルメンテナンス分野に特化した専門展示会「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO2023」が11月15日(水)より、東京ビッグサイト東展示棟にて開催されています。
新型コロナの落ち着きに加え、ビルクリーニング技能競技会、アイデアグッズ大賞と見どころ盛りだくさん。例年以上の盛況ぶりが予想されます。
ビルメンテナンス業界の最近の話題を集めた30の講演会が行われるほか、昨年好評だったビルメンお悩みスッキリ!横丁も開催。弊社代表の稲垣も昨年に続き、人材育成のお悩みにファシリテーターとして登壇しました。
展示会場では清掃ロボットが特に目立った印象。今回は新たにどんなロボットが登場したかを中心に、各ブースの様子をお届けします。
アイリスオーヤマ 【3-C15】
アイリスオーヤマ独自開発のスクラバーロボット『BROIT(ブロイト)』がお披露目。発売は来年中頃を予定している。
高いユーザービリティがコンセプトで、コードを読み込むことで面倒な操作は不要。汚水タンクを外しての運搬が容易になっており、SKまで本体を移動させる必要なし。充電ドックではなく、携帯式の大型バッテリーを採用している。
また、アイリスオーヤマはロボットの導入並びに運用を代行する「ロボット清掃サポートサービス」を展開するとの発表があった。
エムエムインターナショナル 【3-E25】
マルハングループでアミューズメント施設のメンテナンスを得意とするエムエムインターナショナルが取り扱うのが中国Yijiahe社のロボット。
『IWITH-J30』(左)は除塵と同時に運搬や配膳、モニターによる告知宣伝が行えるモデル。
『IWITH-J40』は中型のオールインワンタイプで掃き掃除や床の水洗いなど5役をこなす。水道工事を行わなくても使用できる移動式水タンクを備えたワークスステーションも用意されている。
i-team Japan 【3-H18】
小型の業務用小型バキュームロボットとして高い評価を得ている『co-botic1700』に続き、新たに登場したのが『co-botic45』。
中型のスクラバータイプで汚水タンクが取り出しやすく、持ち運びやすい形状になっているのが特徴。
マッピング等の操作は付属のオペレーターフォンかリモコンを使って行う。また、『i-mop』のバッテリーならびに充電器をそのまま使用することができる。
コーワ 【3-A10】
ロボットの総合ディーラーとして取り扱うのが配膳ロボットで実績のある中国KEENON Robotics製の清掃ロボット『C-30』。
当然ブラシ部分には工業用ブラシのトップメーカーであるコーワのものが使用されている。吸引による除塵のほか、モップ掛けも可能。
2cmの段差を乗り越え、7度の傾斜を上るなど悪路に強いが、何よりの特徴は他のロボットにはない可愛らしい見た目となっている。
ケルヒャー ジャパン 【3-H12】
ケルヒャーブースでは小型のロボット『KIRA CV 50』が参考出品。昨年発売された床洗浄機『BR 30/1 C BP』をロボット化したような商品で、マイクロファイバーローラーを使って常にきれいな水拭きを行うことができる。
小型と言っても、いわゆるルンバタイプなどと比べると二回り以上大きく、運搬には本体に収納されている伸縮型の取っ手を使用。また、同社製品と互換性があるリチウムイオンバッテリーで給電を行う。
オカムラ/江口 【3-N08】
『ストライバー』『ストライバーⅡ』の両方に対応する充電ドックが新登場し、自動充電が可能となった。
530mm幅の大型ノズルで清掃面積が向上。アプリではティーチング機能の搭載、エレベーター連携も行えるようになるなど、数々のバージョンアップを重ねている。
ウルトラフロアケアジャパン 【3-U06】
日々の床面清掃を行うことでワックスも長持ちするが、こまめなメンテナンスを行う人手が足りないのであればロボットに任せては?
というウルトラフロアケアジャパンの取り扱うDeepBlueブランドの中国製ロボット。『ベイビータートル』は中型のオールインワンタイプで、掃く・洗う・吸う・拭くを1台で行える。
『ベイビーオルカ』は大型のスクラバーロボット。いずれも最先端のAIで物体を検知、マッピングや障害物回避をスムーズに行うことができる。
くうかん 【3-H15】
中国製の高性能ロボット、ガウシアムの販売を行うくうかん。バキュームロボット『Vacuum 40』の上部にオプションパーツ「iXBOT(イクスボット)」を取り付けた『KB40』が新登場。除塵清掃と同時に警備業務が行えるようになっている。
この警備モジュールは顔認証、ピープルカウンター、ドア施錠検知などの複数のミッションも遂行可能なほか、プロモーションディスプレイとしても活用できる。
蔵王産業 【3-C12】
昨年登場した『R3スクラブ』に続き登場したのがシンガポール、LIONSBOT社製のバキュームロボット『R3-Vac』。
マジックタグと呼ばれるパーツに本体を近づけるだけで現場・作業情報を読み取ってくれるので操作の必要なし。
マイクロファイバーブラシとローラーブラシの組み合わせでカーペットの汚れを残らずかき出すなど、清掃能力にこだわっているだけでなく、各パーツのメンテナンス性にも優れ、ロボットの扱いに不慣れな方でも扱いやすいロボットになっている。
Beijing Idriverplus Technology 【3-C20】
2015年に中国北京で設立された智行者科技社が手掛ける自動運転ソリューションを使って開発されたのが「VIGGO」ブランドの清掃ロボット。
今回展示されていたのは屋外でも使用できるスイーパーロボット『VIGGO S100-N』と、ワークステーションを備えるスクラバーロボット『VIGGO SC50』で、いずれもスムーズな動きが強み。現在日本の販売代理店を募集中。
RaaS&AI 【3-A20】
『UFOクリーナー』は小型ながら掃き・吸引・拭き・床洗浄が可能と、中型と同等の機能を詰め込んだ中国製のロボット。
乾式、湿式の清掃をパーツの組み換えなしで行え、搭載されたAIによって、床材の材質を見極め、それに応じて必要なモードを自己判断する。
ロボットの洗浄機能をもったワークステーションも優秀で、人の手によるメンテナンスは1週間で10分ほど。同社では同様の機能でより広い面積に対応する『MEGAクリーナー』や巡回警備ロボットも取り扱う。
ikibot【3-Q20】
『iKibot ONE S55』は中国製の高性能なロボットで多彩な洗浄モードを搭載しており、それをタッチパネルのワンタッチ操作のみで、パーツ交換なく切り替えることができる。
13以上のセンサーを搭載しており、AIによってゴミを識別するほか、非常に静穏性が高いのも特徴。また、クイック分解設計で、瞬時に写真のような状態にできるなどメンテナンス性にも優れている。
テルウェル西日本 【3-X11】
クラウドを利用したプラットホームで、障害物の多いエリアに適応した清掃ロボットの遠隔操作やスケジュール管理ができる『ロボ★メン』。
途中でダストボックスがいっぱいになっても走行のみ続けるなどバージョンアップが続けられている。面白いのが異種ロボット間でのマップのシェア。
点検ロボット『ugo』でマッピングデータを収集、それを『RULO Biz』に反映させて動かすことができる。
ロボットバンク 【3-K06】
優秀な中国製のロボットから選りすぐりをピックアップし、日本向けにローカライズして販売を行うロボットバンク。
複数台展示されているロボットの中でもひと際目を引いたのが大型スクラバータイプの『PIKA-X1』(右)。
2時間の充電で最大80%までチャージが可能。洗剤ボトルをセットすれば自動希釈をして作業を行うなど高機能だが、他社の大型スクラバーロボットに比べ圧倒的に安価な価格設定となっている。
Sveabot 【3-X09】
スウェーデンで農業機械を自動運転させるオプションユニットを開発していたSveabot社がこれまで培ってきた自動化、無人化の技術を清掃ロボットに転用して生まれたのが『Sveabot S100』。
アタッチメントの交換なく、掃き掃除、拭き掃除が行える。サイドブラシが左右に装着されており、行って帰ってと隅を効率よく清掃。ワーキングステーションでは充電だけでなく、モップの自動洗浄を行うなど、人の手がかからない。
三和 【3-C09】
ホテルのアメニティーのほか、優れた汎用性と使いやすさで人気の『Phantas』を販売する三和のブースでは、ハンドルが付いた『Phantas』のコンセプトモデルを展示。収納時まったく違和感がない優れもので、展開時は運搬がしやすくなるほか、手元に操作スイッチがあって手動での作業も行えるようになっている。
将来的には商品化される予定だが、その時期は未定とのこと。
「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO2023」は11月17日(金)の17時まで開催しています。ぜひ各ブースに足を運んで実機をその目でお確かめください。