ビルメンテナンスの業務内容は『清掃・設備管理・警備』の3つに分けることができます。どの業務もビルを守る為には決して欠かせません。
今回はビルメンテナンス業務における基本とも言える「清掃」の目的を詳しく掘り下げたいと思います。
清掃は何のために行うのか?
そもそも、ビルの清掃はなんのために行うのでしょうか?汚れていると使う人が不快だから、清潔感は大切だから…どちらもほぼ正解です。
しかし、ビルメンのプロフェッショナルとしては、そこからもう一歩踏み、「誰のために何故清掃するのか」という明確な清掃の目的を理解する事が大切です。
利用者が快適に過ごせるビルにするために
清掃の目的のひとつはやはり、ビルに訪れた人からの印象をよくするためでしょう。清潔感のあるエントランスやお手洗いは利用者や訪問者の気持ちを明るくさせ、ビル全体の印象が良くなります。
例えば、エントランスや日の当たる部分のガラスが汚れているとビルの内部に影が差し、古びた印象を与えます。出来るかぎり小まめに磨いて曇りや汚れを取り除いておきましょう。
また最近では、清潔感のあるトイレが標準的になりつつありますので、汚れが目立つと致命的です。トイレの清掃は特に抜かりないようにしましょう。
ビル全体の印象が良くなれば、テナント満足度も高くなり、オーナーのニーズにも応える事ができます。
ビルの利用者・訪問者が快適に過ごせるためにおもてなしの精神を持ってしっかり清掃しましょう。
利用者の健康を守る取り組み
また、忘れてはいけない清掃の重要な目的は、利用者の健康を守るためということです。衛生管理の延長線にある清掃業務とも言えますね。
エアコンのダクトやフィルターなど、空調関係の掃除や貯水槽の清掃など、専門的な環境衛生管理のための清掃は言うまでもないですね。法律で義務付けられた代表的なビルメン清掃業務のひとつです。
上記のような清掃以外にも、日々の床掃除や洗面所や結露などの水滴を拭き取ることなども、粉塵防止や細菌繁殖の防止に役立っています。
また今の時代は特にコロナ予防のため、共用部分のこまめな清掃と消毒など、以前よりも清掃に力を入れるオーナーが増えています。
きちんとルールに従って感染対策をし、利用者・オーナーが満足できるよう清掃・消毒するよう心がけましょう。
ビルの美観を増し、長持ちさせる
「ビルメンテナンス」という言葉の通り、メンテナンスという視点でも清掃は大切な役割を果たしています。
ビルメンを依頼したオーナーは、日々の清掃や定期清掃を適切に行ってもらう事で、ビルの劣化をなるべく防ぎたいと考えています。
外観の汚れや人通りが多いエントランスの泥汚れなどは、その日のうちに適切な対処をすれば問題ありませんが、放置してしまうと、こびりついてしまったり、剥がせたとしても傷が残ってしまったりします。
また、給排水設備の日常的な清掃もビルの寿命を延ばすために必要な業務です。
詰まりの原因となる落ち葉や飛来物をこまめに取り除き、目皿がきちんと機能しているかなどをチェックしておけば、万が一の時にも安心です。
つまり、ビルのオーナーのために、ビルの美観を増し、寿命を延ばすための清掃をする事も大事な役割なんですね。
ビルの資産価値を守ることがビルメンの使命です
ビルメンテナンスにおける清掃の目的・役割をご理解頂けたでしょうか?
ビルの利用者やビルのオーナーのために、ビルの清掃は欠かせないものなのですね。
細かなところに気を配り、プロフェッショナルとして清掃業務を行いビルの資産価値をまもることで、ビルオーナーとも強い信頼関係を築く事ができ、今後の仕事もやりやすくなります。
誠心誠意、清掃業務の目的を忘れずに日々取り組み、ビルの資産価値を守りましょう!