今回は、現在のFM(ファシリティーマネージメント)がBIMやアーキバスの活用によってデジタルFMに変わるといわれています。
今までのFMからデジタルFMに変わることで何が変わってくるのかについて紹介いたします。
FM(ファシリティーマネジメント)とは?
ファシリティマネジメントの起源と日本における浸透
ファシリティマネジメントは、企業・団体が持つ設備や利用環境を戦略的に管理し、将来を見据えた最適化を目指すマネジメント手法でした。
アメリカ発祥のこの考えは、日本では当初、「スクラップ&ビルド」の文化のため、あまり受け入れられませんでした。
しかし、バブル崩壊後の経済状況や、既存の建物の老朽化が進む中、ファシリティマネジメントの重要性が再評価されるようになりました。
更に、平成9年からは日本でも「認定ファシリティマネジャー(CFMJ)」の資格が認定されるようになり、FMの考え方が広まりました。
ファシリティとその重要性
ファシリティという言葉は、一般的に「施設」「設備」を指すことが多いです。
しかし、ファシリティマネジメントの文脈では、土地・施設・設備をはじめ、オフィス空間や利用環境まで総合的なことを指します。
ファシリティは経営として、持続的な運用コストが発生します。
最適化の視点を持たずに古い施設を利用し続けることは、生産性や従業員のモチベーション低下を招く可能性があるのでした。したがって、ファシリティコストに対しても経営的な戦略を持つことは極めて重要です。
アーキバスやBIMを用いた新しいFM、デジタルFMとは?
アーキバスについては過去に解説しておりますが、アーキバスは統合ワークプレイス管理システム、自社ビルや生産施設といった企業の固定的な物的資産の運営に関わるあらゆる情報を可視化し、管理するためのITソリューションです。
今までの建物管理を紙で行っていたものを、データ化し視覚化できるようにした管理システムです。
BIMとは?
BIM(ビー・アイ・エム、ビム、Building Information Modeling)は、建築物や土木構造物のライフサイクルにおいてそのデータを構築管理するための工程である。典型的には、3次元のリアルタイムでダイナミックなモデリングソフトウェアを使用して建築物及び土木構造物の設計、建設及び維持管理の生産性を向上させる。この工程でBIMデータを作成し、そこには形状、空間関係、地理情報、建物部材の数量や製品エネルギー消費量など特性が含まれる。
出典:Wikipedia
アーキバス×BIMを使うことでこれからの建物管理をデジタルにしていくことを、デジタルFMやBIM-FMと呼ばれるようになってきています。
デジタルFMやBIM-FMで何が変わるのか?
漠然と、デジタルFMやBIM-FMで新しい建物管理に変わるといってもイメージがつかないと思います。
そこで、建物管理がどう変わるかについて少しお伝えします。
センサーやAIで設備、清掃や警備が変わる
センサーにより人流把握が出来る。
人流把握が出来ることにより、建物のどの部分の利用が多いのか?
どの部分に人が滞留するのかが、わかります。
人が多く集まる場所は、汚れやすくなるため、清掃の頻度を上げる。
どの程度利用されると人は不快感を感じる汚れになるかが、数値化され見える化されます。
また、警備に関しても今までは警備員が目視で確認していた部分をAIカメラの画像認証やサーモグラフィーなどを用いることで、不法に侵入している人がいるかを、センサーが感知して、すぐに警備に知らせることが出来るようになります。
他にも、AIとカメラの組み合わせで、犯罪の可能性が高い人の挙動や表情の判別も出来るようになってきているようです。
実際に、都内に置かれている監視カメラで、いつもキャッチをしている人間を判別して、常に監視したりもしていると、とある会社様がおっしゃってました。
新しい、センサーやAIなどもアーキバスやBIMと連結することで、管理画面を一つにし、建物のどの場所でどんな問題が起きているのかを瞬時に把握することができるようになります。
デジタルFMって何?のまとめ
このように新しいセンサーやAIの活用をし、新しい建物の管理をすることがデジタルFMやBIM-FMと呼ばれる新しいファシリティーマネジメントになります。
近未来的な感じでワクワクしませんか?
アニメの『●SYCHOPASS』のような世界がもうすぐそこまで迫っています。