「カーボンニュートラルって具体的に何?」「脱炭素とカーボンニュートラルの違いは何なの?」そう思う方もいるのではないでしょうか。
実は、カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量のバランスを考え、実質的な排出量をゼロにすることを指します。
一方、脱炭素は、温室効果ガスの排出を可能な限り減らすことを意味します。
今回は、カーボンニュートラルの仕組みとその実現に向けた具体的な取り組み、そして脱炭素との違いについてわかりやすく解説していきたいと思います。
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そもそもカーボンニュートラルって何?
カーボンニュートラルは、CO2の排出量を減らし、後々0にするのではなく、出たものと吸収して減らすものを相殺することを言います。
脱炭素って何?
脱炭素は上述でお伝えしたようにCO2の削減自体をなくす取り組みのことを言います。
なので、完全に0を目指すのが脱炭素、相殺して実質0にする取り組みがカーボンニュートラルということになります。
どちらがいいのか?と聞かれるのであれば、間違いなくCO2を排出することがなくなる脱炭素と思われます。
しかし、現状では0にすることは難しいため、まずは増えるCO2を相殺して現状維持にするためにカーボンニュートラルの目標を立てて、各国が取り組んでいます。
カーボンニュートラルの仕組みとは?
カーボンニュートラルはそもそも、バイオマスエネルギー分野で使い始めた言葉でした。
現在はバイオマス発電だけではなく、太陽光発電や風力発電でも用いられています。
では、バイオマスエネルギーがカーボンニュートラルにどのように影響を与えているかを図解して解説いたします。
Co2が排出されてから、植物に回収されるまでの流れが、画像のような流れになります。
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牛肉1キロでどのぐらいの森林が必要?
時々、牛を育てる際に、沢山のCO2が排出されると聞いたことがあると思います。
ただ、漠然と理解はできても具体的にイメージをつかない方も多いのではないでしょうか?
肉用牛経営から出る温室効果ガスは、飼料生産や排せつ物処理からも発生する分も含めると牛肉1kg当たり二酸化炭素換算で約20kgと推定※されます。私たちは国産・輸入をあわせて年間6.2kgの牛肉を食べていますので、年間124kgの二酸化炭素が発生することになります。この量は、一人乗りの自家用乗用車※※で約1,000km走った場合に相当します。
出典:全国肉用牛振興基金協会
また、この36~40年生のスギ人工林1ヘクタールが1年間に吸収する二酸化炭素の量は、約8.8トン(炭素量に換算すると約2.4トン)と推定されます注3。
36~40年生のスギ人工林、1ヘクタールに1,000本の立木があると仮定した場合、スギ1本当たり約83キロの炭素を蓄えていることになります。また、スギ1本当たり約8.8キロの二酸化炭素を吸収していることになります。出典:林野庁
牛が排出する二酸化炭素量とスギが回収できる二酸化炭素量は上記のようになっています。
牛肉1キロ=スギ約2.3本
年間牛肉消費量6.2kg/人
1人当たりスギ14.26本/年
人口1億2000万人×14.26本/年
約17億本のスギが日本人が牛肉で食べることで必要となるスギの本数になります。
1,700,000ヘクタールの敷地=ディズニーランド51ヘクタール
ディズニーランド33,552個分のスギが生えていることと、日本人が年間で食べる牛肉の量から排出されるCO2の量が同等になります。
これはあくまで牛肉だけに絞った量なので、電力やガソリンなどで排出されるCo2の量を考えるといかに私たちの生活がCO2を出していることがわかりますね!
まとめ
今回はカーボンニュートラルの仕組みについて紹介しました。
私たちが普通に生活しているだけでいかにCO2を出しているのかがわかりますね。
日々使用するエアコンの温度を1度変える、牛肉を食べる量を少し変える。
車ではなく、電車を利用するなど小さな心がけでCO2の排出量を変えることができます。
以下の記事ではSDGsやカーボンニュートラルについて詳しく解説しています。
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